除草機が何かに乗り上げてカラカラと空転して止まる 大きな石みたいだった 泥の中に手を入れて引き出したのがこの亀 除草は中断したくはないし写真を写したい けどツチガメは気分が悪くなるほどの猛烈な臭いを出す そこで 亀を持った左手を目一杯後ろにして歩く しかし風が後から吹くと‘屁’の匂いが来る ここまでやったら手を離すわけにはいかん我慢 我慢 まぁ、あんたもこのやっとる様子を想像してみてよ
なに!? 亀をいじめるなってぇ! こんな大きなのが3匹もおった 田んぼの中を好き勝手に歩き回って稲をぐじゃぐじゃに踏んで倒すのよ 写真ぐらいええじゃろう 私ゃべつに浦島太郎を希望して竜宮城に履歴書も出しておらんし もう既に髪もだいぶ白くなっているしカメの世話にはならんでもええよ!
なんだかんだあって昼食に帰り戸を開けらバターに火を通したいい香りがした 期待して「今日のおかずは何かいのぉ~」 「ジャがのフライ」 「バターで揚げたのじゃぁ・・・?」 「サラダ油で揚げたの」 亀の‘屁’の威力で嗅覚が混乱したようで
でも食べたジャガフライは旨かった、たらふく食ったら昼寝ですよ
実はこの続きがあるんですよ、すぐ横に丁度カメが入る幅の水路があるのでせき止めて上流側に水をどんどん貯めておき せき止めた下流側に腹を上に向けた亀を置いて一気に水を流します ソーメン流しというかカメ流しですね、狭いコンクリートの水路をカメは手足を引っ込めたまま甲羅で左右に揺れながらカラカラ音を響かせて大きな水路へドボーンで背泳ぎ(?)から通常のカメ泳ぎに戻りました
忙しい毎日はこうやって作られていくのです あんたは大丈夫?はかどっている?
[…]
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